社会福祉法人 北養会 医療専門学校 水戸メディカルカレッジ
言語聴覚療法学科

言語聴覚療法学科(3年制)

私たちは、日頃から言葉によって自分の思いや考えを伝え合い、お互いの知識や経験を共有しながら暮らしています。しかし、病気や事故、発達の問題などで言葉によるコミュニケーションが損なわれることがあります。

言語聴覚士は、言葉によるコミュニケーションに問題がある方々に専門的なアプローチを行い、より本来の自分らしい生活ができるように支援する専門職です。また、食べる・飲み込むことの問題にも専門的に対応します。

国家資格「言語聴覚士」とは?

ことばや発達
ことばや発達
聞こえ
聞こえ
認知力
認知力
飲み込み
飲み込み

言葉や聞こえの問題によりコミュニケーションに支障がある方、食べ物を食べたり飲みこんだりすることが難しい方に対し、検査・リハビリ・指導を行うのが仕事です。

患者さんが自分の状態を受け入れ、最大限自分らしい生活を送れるようにサポートしていきます。

FEATURE学科の特色

養成校は茨城県内唯一
これからの医療現場でますます求められる専門職。

コミュニケーションや食べる障害に対応

言語聴覚士の役割は、大きく2つの分野から成り立っています。まず一つは「食べること・飲み込むこと」の治療を専門的に行うことです。食べることは単なる栄養補給のためではなく、生きる楽しみの一つでもあります。脳の障害によって口から食べることが困難になった人に対して、適切な評価と診断をし、原因を見つけ出してアプローチをします。これは新しい分野であり、医療の現場では、今後さらに大きな期待が寄せられています。もう一つは、病気や事故、発達障害、高次脳機能障害などでコミュニケーションが困難になった人に対して、意思の伝達手段を早期に確立するサポートをすることです。コミュニケーションが取れなくなると、相手に自分の意思が伝えられず、精神的苦痛や生きる意欲の低下、さらには食欲の低下にもつながります。言語聴覚士は、ジェスチャーを交えて思いを伝える練習や情景カードを見せてその状況を答える練習などを繰り返して行い、病気の改善の援助を通して技術や知識はもとより、心理的側面の支援役も担います。また、対象となるのは、高齢の方から小さなお子様まで様々。当校では在学時に、幅広い年齢の方に対応出来る様、授業・実習を用意しています。

最前線で活躍する言語聴覚士が生きた講義を展開

本学科では、講義形式の授業よりも問題解決型の授業をより多く取り入れています。それは、数名ごとのグループに分かれ、ひとつの事例について研究を進める実践に即した学習方法のことです。実際に言語聴覚士が現場で行うように、解剖学、生理学、運動学などさまざまな角度から障害を考慮し、リハビリテーションの計画を立案します。実際の現場で行われているプロセスを理解し、シミュレーションを重ねることで実践力を高めることにつながる授業です。また、「臨床実習I」を入学直後に行うのも本校ならではです。通常であれば、基礎的な知識を身につけてから行う見学や体験実習を早期に行い、言語聴覚士としてのビジョンを構築することが目的です。

Message

医療や医学は刻々と進展し、社会の高齢化が深刻化する中で、あらゆるニーズが多様化してきています。そのような社会背景を受け、言語聴覚療法士の専門知識やスキルがますます求められています。同時に、患者さんとそのご家族に寄り添い、信頼関係を築くことができる豊かな人間性も求められています。現在、医療機関をはじめ、福祉・介護施設、教育機関など幅広い領域や在宅など、地域のニーズに対し、多様な専門職の人たちが連携し、活躍の場を広げています。その中で、私たち言語聴覚士は、コミュニケーション・飲み込みなどに障害のある方やご家族を支えます。

言語聴覚療法学科
副校長兼学科長
草野義尊

CURRICULUMカリキュラム

3年間の集中的な学びで国家試験合格と手堅い就職を実現

言語聴覚士は、1998年に国家試験となった新しい専門職です。それだけに有資格者はまだまだ全国的にも少なく、有資格者に対する求人件数がとても多い仕事となっています。また、超高齢化社会が進展する社会状況の中で、言語聴覚士の果たす役割やニーズも加速度的に高まっているのも事実です。就職先としては、一般の病院やリハビリテーションセンターはもとより、在宅介護の普及などによりデイサービスセンターなどの関連施設も増加しています。どんなフィールドでも活躍できる豊かな人間性も同時に育んでいきます。

カリキュラム
1年次

倫理学/社会学/心理学/情報処理/公衆衛生学/統計学/英語/医学総論/解剖学/臨床生理学/病理学/内科学/精神医学/リハビリテーション医学など

2年次

生物学/小児科学/臨床神経学/聴覚医学(聴覚系の構造・機能)/学習心理学/認知心理学/心理測定法/言語聴覚障害学総論/失語・高次脳機能障害学など

3年次

文学/保健体育/音響学/聴覚心理学/社会福祉学/失語・高次脳機能障害学/言語発達障害学/発声発語障害学/嚥下障害学/聴覚障害学など

卒業後のフィールド
  • 一般病院
  • リハビリテーションセンター
  • 各種高齢者施設
  • 身体障がい者施設
  • 知的障がい者施設
  • 行政機関
  • 教育機関
  • 機器開発メーカー など

広報誌「MMC MAGAZINE ST」

言語聴覚士という名のマガジン「MMC MAGAZINE ST」
現役STの座談会、気になる将来性など見どころ満載。ぜひご覧ください。

  • MMC MAGAZINE ST
    Vol.1
    PDF 2.3MB
  • MMC MAGAZINE ST
    Vol.2
    PDF 4.0MB

脳トレ体験 〜あくつドリル〜

この表は、認知症や高次脳機能障害などの患者さんが楽しくリハビリできるよう、本校の教員が開発した「あくつドリル」です。脳には、「話す」「記憶する」などの様々な認知機能がありますが、脳を働かせることで機能低下を防ぎ、若さを保つことにもつながります。

表の中には10個の単語が隠れています。あなたは何個見つけられるかな?

テーマ 果物
難易度 ★★★
制限時間 10分

MESSAGE先輩の声

※2016年3月現在

実習を通じて、言語聴覚療法のニーズを実感

森美有〔2014年度入学7期生〕

オープンキャンパスに参加し、言語聴覚士という仕事があることを初めて知り、興味を持ちました。
1ヶ月間の病院での実習を通じて、言語聴覚療法が医療の現場でどれだけ必要とされているかを実感し、勉強する意欲がさらに沸いてきて、学ぶことが楽しいと感じています。

学ぶための環境が整っていて充実した学生生活を送っています

小泉佳愛子〔2014年度入学7期生〕

医療関係の仕事に就くのが希望だったので、訓練室などの施設が充実していること、先生が熱心で親しみやすいこと、通学するのに交通の便が良いなどの理由でこの学校を選びました。高校時代からやっているアルバイトも土日だけ続けていて、勉強のONとOFFの切り替えもうまくいっています。

障害を克服しようとしている方々を手助けできるセラピストになる

根本皇太〔2014年度入学7期生〕

脳梗塞の後遺症で言語障害や嚥下障害が起き、一生懸命自分でリハビリを続けている祖父を身近に見てきました。通っている病院には言語聴覚士がいなかったのです。だから、さまざまな障害を克服しようとしている患者さんを支援し、手助けできる言語聴覚士として地域に根ざした病院で働くのが目標です。

学べば学ぶほど、言語聴覚士の活躍の場は広いと思う

河和田涼子〔2014年度入学7期生〕

ことばの発達が遅れているお子さんの訓練を見学して、子どもたちの発達障害の助けをする仕事に興味を持ちました。でも、老人保健施設で実習した時に高齢の方々から学ぶことがとても多くて、老人施設で働くのも意義があると感じました。言語聴覚士が活躍できる場はいっぱいありますね。

INTERVIEW卒業生インタビュー

※2016年3月現在

言語聴覚士 大出千紗さん

コミュニティガーデン百合が丘〔勤務歴3年〕

水戸メディカルカレッジで学び、言語聴覚療法のスペシャリストとしてデビューして3年目の大出さん。大規模デイサービスセンターでリハビリテーションを行う日々の中で、心を通わすことのできる利用者様も増えてきました。多くの人々に対するリハビリテーションを経験するにつれ、その度に新しい発見や気付きがあるといいます。今後、結婚や出産などの節目を迎えても、言語聴覚士の資格があれば、ライフステージにあった働き方ができるのもこの職業の魅力。施設や病院など、多彩なフィールドで経験を重ねたいと考えています。

利用者様の体調に合わせ、課題を変更する柔軟性も必要です

私が現在勤務しているコミュニティーガーデン百合が丘は、毎日約180人ほどの利用者様をお迎えしている地域でも最大級規模のデイサービス施設です。リハビリもできる大型の温水プールや大浴場、たくさんの講座が開催されるカルチャールームやエステ、カラオケ、パチンコなどができる部屋もあるんですよ。私がいるのは畳100帖分を超える広いリハビリテーションルームの一角にある言語聴覚室です。

この施設には要支援1以上の認定を受けた65歳以上の方か、特定の疾患のある40歳から64歳の方々が通っていらっしゃいます。病院では機能の回復と早期の社会復帰をめざすことが最大の目標ですが、デイサービスであるここでは、ご高齢の方々や病気や事故でコミュニケーションが困難になった方の心身機能の維持と向上を図り、生活の質を豊かにするお手伝いが大きな目的だと言えると思います。

利用者様の状態に合わせて3ヶ月ごとにプランを立て、リハビリテーションを行っています。リハビリテーションに費やす時間は20分。利用者様は、それぞれ性格も心身機能の状態も違います。まずは挨拶とおしゃべりをしながら、利用者様の表情や会話から今日の体調の善し悪しを判断します。それによっては、想定していた課題を急遽変更することもありますね。パズルをしたり、絵を使って同じもの探しをしたり、簡単な計算ドリルのようなものをしていただいたりなど脳トレーニングのような課題をさまざまに行っていきます。認知症を患っているご高齢の方々も多いので、無理強いすることなく、20分間を楽しく過ごしていただくことが大事だと思っています。初めは心を閉ざしていた利用者様が、会うたびに心が通い合い、笑顔でいろいろなおしゃべりをしてくださるようになるのを見るのは大きな喜びです。そうなると課題もご自分のほうから積極的にやるような姿勢が見受けられ、機能の向上も進む傾向がありますね。

朝8時からカルテを出したりなどの準備をし、8時30分から利用者様のリハビリが始まります。12時から1時間の昼休みを取り、夕方の5時15分まで予約に合わせて利用者様と1対1で対応します。その日によって違いますが、午前と午後を合わせ、最大で14人の方々のリハビリを行います。パソコンへの入力やお掃除、情報伝達や終礼を終えると、だいたい夕方の6時には仕事を終えて帰ることができます。私は、水曜日と日曜日が休みで、毎月8日の休みがあります。

今でも水戸メディカルカレッジで学んだ仲間と交流がありますし、職場にも卒業生が何人もいます。地元・茨城で学び、地元の地域医療や地域の福祉などに貢献できるというのもこの仕事を通じて得られるやりがいです。